ヨハンは卒業後、フリーランスのデュエリストとしてあちこち渡り歩いている。
特定のスポンサーがないので収入は不確定だが、大会で好成績を残した経歴のおかげかちらほらと仕事の話は舞い込んでくる。
結局、気ままなスタイルの方が性に合っているのだ。以前万丈目からエドの付き人として駆けずり回った苦労話を聴かされた際、(どうもこいつは俺に向いてなさそうだぞ)と感じたのだ。自分でもわかっているのだがヨハンはやや我慢の聞かない性分で、黙々と働いたり、理不尽な命令をこなしたりするのは苦手だ。
つまるところ、大人の世界の理屈に上手くなじめない。子供なのだ。
そして困ったことに、大人の世界で我慢しなければいけない理由がない。養う親はいないし(家族は宝玉獣しかいない)、恩返しをしたい相手もいない。お金を貯めなきゃいけないわけでもない。
だからヨハンは子供のままでいることにした。虹を追いかけるデュエリスト、精霊と人間の両方を救う者を目指すなら、浮世離れしているくらいが丁度いい。
立ちはだかる相手は、大抵まともじゃない。
だから俺も、まともではいられない。
まともな奴はいい奴だ。だから勝てない。
それは決して悪い事じゃない。
頭のおかしな俺たちが(もう一人は誰だかわかるな?)、頭のおかしな奴らと戦う。
そして今日もラブアンドピース。これぞパーフェクトにハッピーエンドなワールド。
以上は、ヨハン・アンデルセンの掲げるライフスタイルのごく一部である。まだいろいろあるが割愛する。
PR