ところでヒカ碁は楽しいですね。
院生組で気に入ってるのは本田さんです。
中国で武者修行してきたフルパワー伊角(全勝合格)、1年間鍛え直した元学生三冠フルパワー門脇(伊角以外には全勝合格)の陰で悲惨な潰し合いを繰り広げ、累々と築いた同胞の屍を踏み越えて5敗で合格という、その血と汚泥に塗れた生き様に涙を禁じ得ない。
しかもその後もなんかあんまり強くない的扱いだし(社の初手天元の実験台にされた挙句負けるし、それをヒカル相手に試してやっぱり負けるし)、ちょっと散々だなあ、とも思うけど、
まあでも棋道に明確なゴールなどない、一生勉強なのだ、という真理にたどり着いて、しっかりそれを理解しているっぽいので、本田さんは大丈夫なんじゃないかとも思うですね。
プロデビュー以前も以後も破竹の勢いというわけではないけど、だからこそ、好調なときもあるし不調なときもあるんだ、ってことが身に沁みてわかってるってのは、強いですよね。
三月のライオンで言えば島田さんポジですね。スランプあっても4タテ喰らっても、あいつはほっときゃそのうち勝ち出すさ、みたいな。
対照的なのが真柴ですね。
篠田院生師範曰く「ひょいひょいっと壁を乗り越えて」合格したっぽい真柴は逆に合格したあと思うように行ってなくていろいろくさくさしてるんじゃないのかなーって勝手にイメージしてます。
(ところで門脇さんの話の辺りでワヤスミコンビが『去年は院生組で合格したの真柴だけ』ってゆってましたね。つまりH11年度の合格者である塔矢・真柴・辻岡のうち、院生は真柴ひとり。そして、辻岡さんは塔矢と同じく外来での合格者だったということ。かつては院生だったんでしょうか? そしておいくつなのでしょうか? 気になるところであります)。
ふるつわものははるかに遠く、後ろからくる若手は成長目覚ましく。とんとん拍子に昇段できずにもたついてると、なおのことやきもきするんじゃないかなあ。
コミックス17巻ではどうも和谷VS真柴の対局があったみたいですが、果たしてどちらが勝ったのか。
そういえばこのふたり、若獅子戦でのリアルファイト(というか和谷が一方的に殴りかかってただけだけど)は印象的ですが、作中対局したことはありませんでした。
作中ではどーしょーもないやつ、っぽく描かれてた真柴ですが(若獅子戦でこれみよがしにネクタイなんかしめちゃってさ。CVの吉野裕行さんがまた、いけすかねえーって感じの演技で、うまいキャスティングだなあと感心しきりでした)、わたしはけっこう好きです。そういうやつも世の中にはいるものさ、って感じで。
真柴もはやく本田さんみたいに、ぽうん、と閃くといいですよね。
この道に飛び込んだのは誰でもない自分の望みだって。
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