ボクの母はデュエルが好きだ。
だからデュエリストだった父と結婚した。
でも、ボクが生まれてしばらくして2人は別れた。
「あの人はダメだった。才能がなかったのよ。風也、あなただけはお母さんを裏切らないでね」
母は、ボクに素敵な友達をくれた。人間の子供はデュエルの邪魔になる。デュエルをする時、ボクらはいつも一緒だった。
「お母さんは、才能のある人が大好きなのよ」
母は新進気鋭のカードデザイナーと再婚し、そして弟が生まれた。
まだ誰も気付いていない。でもボクにはすぐわかった。弟は天才だ。
「お母さんは、才能のある子が大好きよ」
このままだとボクはいらない子になってしまう。
だから、時を止めてしまおう。今ボクが一番であるこの時を。きっとお母さんは、続けていたらボクの方が上だったと慰めてくれるだろう。
もしかしたら、かわいそうなボクを今までより 愛して
「大丈夫よ風也、次のデュエルコンクールではきっとあなたの弟が一番になるから。お母さんは才能が大好きなのよ」
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